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遺品整理へのこんな質問

排ガス処理には、煤塵対策として電気集塵機を使うのがふつうだったが、最近はダイオキシン対策でバグフィルター(濾布式集塵機)を使う自治体も多い。
また、塩化水素、窒素酸化物、水銀といった有害物質対策用の設備も増えてきた。 一般廃棄物の埋立には管理型という方式をとる。

埋立地から浸出する汚水が地下に浸透しないようゴムシート(遮水シート)などを敷き、浸出水はパイプなどで集めて水処理するなど、埋立地を管理する方式だ。 ごみ処理の問題点を考えてみたい。
まず焼却処理でいま問題視されているのが、排ガス中のダイオキシン。 ダイオキシンは焼却のとき発生し、微量でも毒性のある物質だとされ、焼却のマイナス要因になる。
塩素を含む廃棄物を焼却したとき、銅などの触媒作用を受けて生じ、高温では分解するけれど、温度を300℃付近に保つと再生成するといわれる。 政府はダイオキシンの法規制を行い、焼却炉の規模に応じて排ガス濃度の基準を決めた。
数値目標を達成するため、燃焼制御やバグフィルター設置などの対策をとる。 しかし大きなコストがかかって、自治体の財政を圧迫しているのが現状だ。
埋立地には、浸出水が地下水を汚す問題がある。 かつて東京都日の出町では、遮水シート(防水用ゴムシート)の破損による浸出水漏洩疑惑がマスコミをにぎわした。
広域処分地は、ごみの量が多いだけに環境影響も大きい。 埋立地の安全性については、技術問題はもとよりモニタリング体制やごみの受け入れ基準、さらには埋立地の適正規模、管理体制など、処分地の根本的な意味を問う議論が必要になってきた。
新しい処理法としてガス化溶融炉やRDF(固型燃料化)処理も導入されたが、爆発事故の多発などがあって課題は多い。 コストの問題も大きい。
一般廃棄物の処理費は、90年代前半に急騰したあと高値で安定し、年に2兆円強もかかる。 国民ひとりあたり年に1万8700円だ。
一般廃棄物の発生量は年に約5200万トンだから、割り算で45.6円/s(ごみ1sにつき45.6円)になる。 ごみ一袋あたり164円かかる、と言うほうがわかりやすいか。

ごみ処理費はほとんどの自治体が税金でまかなうため、市民が直接払うことはなくても、現実にこれくらい費用がかかっていることをしっかり自覚しよう。 ごみを出す量に関係なく税金で処理するよりも、多く出す人にそれなりの負担をさせるべきだと、税金ではなく直接ごみ処理費を払う「ごみの有料化」を実施する自治体も現れている。
いま日本の産業活動からは、年に約4億トン(家庭ごみの8倍)も産業廃棄物が出る。 種類別では汚泥がいちばん多くて46%を占め、家畜のふん尿、建設廃材のがれき類、鉱さいがそれに続き、以上4種類で全体の87.5%にのぼる。
業種別では電気・ガス・水道業がもっとも多くて22.5%を占め、次いで農業、建設業、鉱業の順。 こうした廃棄物がどう処理されているかを調べてみると、業種で対応はまちまちである。
つまり大半は脱水・焼却など「中間処理」に回るけれど、再生利用や最終処分に回る分もそれぞれ20%、6%ある。 そしていずれは45%が再生利用され、2%が最終処分される。
排出量の2%にすぎないとはいえ、それでも年に4500万トンの処分地を要する。 実のところ、いま産業廃棄物問題では、最終処分地をどう確保するかがいちばんの課題だ。

次に処理・処分の実態はどうか。 産業廃棄物の処理は事業者の責任で行うことになっている。
ただし、事業者そのものが処理・処分するのが原則でも、専門の処理業者に委託して処理・処分してもよいとされている。 最終処分場は全国に約2700か所あり。
うち遮断型処分場(周囲の水と完全に遮断した埋立地)が40、安定型処分場(廃棄物の性状が安定しているので浸出水の処理を行なっていない埋立地)が1650、管理型処分場(浸出水の水処理等の管理を行っている埋立地)が1000。 なお、この3種類の最終処分のやりかたについては、その構造や管理の指針がそれぞれ定められている。
産業廃棄物をめぐる最大の問題は、先述のように、最終処分地確保のむずかしさだといえよう。 その背景には住民が処分場に寄せる不信感があり、そのまた背景には、かつての不適切な処理・処分が環境汚染や環境破壊をもたらした事例の多さがある。
現在、産業廃棄物の処理・処分場をめぐる紛争は全国で220件にも及ぶ。 マスコミをにぎわせた岐阜県御嵩町の事件や、住民投票を行った宮崎県小林市や岡山県吉永町など、いまや産業廃棄物の処理・処分施設は嫌われものの最たるものだ。
こうした事例のうち、いちばんひどいのは豊島事件だろう。 豊島で起きた不法投棄事件は、産業廃棄物処理体制の不備を物語る典型例である。
豊島に似たケースは、規模はちがうにせよ全国各地で起きていて、住民の反対運動の中、処分地を抱える市町村も反対を表明するなど、産業廃棄物をめぐる情勢は日本の一大社会問題に発展してきた。 このまま推移したら、2008年ごろには日本のどこにも処分先が見つからない事態になりかねない。
そこで、国も1997年、2000年、2003年と立て続けに産業廃棄物法を改正し、処理体制の強化を図った。 改正のおもなポイントは次のとおり。

同時に政令で、最終処分場、中間処理の基準も見直した。 その結果、アセスメント制度や不法投棄の原状回復措置などが導入され、制度面では不適正処理や不法投棄を抑えることになったものの、抜本的な対策になるかどうかはいささか心もとない(不法投棄については2001年現在も投棄量は若干減少しているが件数は年問千件を越えていて過去第2位に多い)。
事業者責任の明確化のところがまだ弱く、発生抑制や排出量削減を十分に進めるものとは思えないからだ。 産業廃棄物問題は今後ともしばらく続き、いずれまた大きな見直しが必要になるのではないか?
いずれにせよ産業廃棄物問題は、日本の経済構造をも揺るがしかねない大問題である。
規制強化には産業界の抵抗も大きいし、事業者責任の強化もたやすくはないだろうけれど、強化の方向性に間違いはないだろう。 いっぽうRDFはごみを乾燥させ、プラスチックくずや木くずなどを添加した後、加熱しペレット状にしたもので、これを燃料として利用する。
現状は、回収したガスや生成したRDFを有効に利用する体制すら整っていないケースが多い。 ごみとライフスタイルの関係を浮き彫りにしたいときは、京都市でやってきた「家庭ごみ細組成調査」がよい参照データを提供してくれる。
その調査は、1980年(昭和55年)から市の環境局(当時は清掃局)にできた廃棄物調査検討委員会(委員長は私)が毎年、市内で出るごみの内訳を300項目ほどに分けて詳しく調べ、実態を明るみに出そうというものだ。 手間ひまかかる調査をなぜ始めたかについては、当時の論文にやや情熱を込めて書いた文章があるので紹介したい。
「なぜ、今さら、ごみの組成分析か」といえば、次のような理由による。 従来のごみ分析はどちらかといえば、処理施設の設計や運転の資料として意味をもつ分析であった。

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